KAT-TUN亀梨和也(31)の日本テレビ系主演ドラマ「ボク、運命の人です。」(土曜午後10時)が15日にスタートした。共演の山下智久(32)の自由な演技の背景には、同局系ドラマ「野ブタ。をプロデュース」以来12年ぶりの共演となる亀梨との信頼感と、亀梨の「名捕手ぶり」があった。

 劇中で亀梨は、運命の人だと信じた女性に対し、何度ふられても愚直にアタックし続ける会社員を演じる。一方の山下は、自身を神と名乗り、亀梨に運命の恋をささやく謎の男性という、一風変わった役どころだ。

 撮影での山下は、アドリブ全開だという。自己紹介のくだりで「神様、G・O・D right here!」と突如英語を織り交ぜたり、「神だもん」とドヤ顔でまさかのカメラ目線をしてみせたりと、個性的な演技で物語を盛り上げている。

 先日取材に応じた山下は、「亀とは12年ぶりの共演で、最初は亀の主演ドラマで迷惑を掛けないようにちゃんとしなきゃ、という緊張もありました」と撮影前の心境を明かした。それでも、現場に入るや、「頭が当時の感覚を覚えていて、すぐにパッと入り込めました。自由にやらせてもらいました」という。「亀はどんなボールでも受け止めてくれるし、返してくれるんですよ。だから、アドリブもたくさん入れられて、解き放てられました。さすが亀」と絶賛した。

 亀梨と山下は同い年。ジャニーズ事務所入所は2年山下が早いが、「本当に中学生のころから知っている仲。実は思春期には、けんかした時期もあったし、口もきかない時期もあったんです。今では、よくご飯を食べにいきます」(亀梨)という苦楽を共にした間柄だ。

 ドラマ製作にあたって、スペシャルユニット「亀と山P」も結成。主題歌「背中越しのチャンス」(5月17日発売)も歌う。エンディングでヒロイン役の木村文乃(29)と3人で踊る「ボク運ダンス」は、早くも視聴者の間で話題になっている。

 山下はしみじみと言う。「この業界にいても、まだ一度もお会いしたこともない人もいます。そんな中で、同じ事務所で子供のころから知っていて、同世代の2人が、またこうやってドラマで一緒になって、ユニットを組ませていただけるなんて。運命というか、縁は絶対あるなと思いますよ」。自由な演技は信頼のあかし。「カメラ目線」以外にも異色の演出を考えているという。亀梨に解き放たれた山下のアドリブにも注目だ。【横山慧】