ハリウッドの大作映画で度々話題になる制作費。はたしてこれまでで最もお金のかかった映画は何なんだろうか?

 ビジネス誌「ビジネス・インサイダー」が歴代の高額映画製作費ランキングを紹介している(※金額はインフレーション調整後の数字)。

 1位に輝いたのは、ジョニー・デップ主演の「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」。同作は、ジョニーの他オーランド・ブルームやキーラ・ナイトレイの3人だけで60億円以上もの出演料がかかった上に、トラブルによりスケジュールに遅れが出たこともあり、3億4,180万ドル(341億8000万円)もの制作費がかかった。しかし、世界で11億ドル(1,100億円)の興行収入を稼ぎだしており、その制作費は回収できたようだ。

 2位に輝いたのは、1963年に公開された「クレオパトラ」。破格の出演料や制作の遅れなどによって、制作費は現貨換算で3億3,950万ドル(339億5000万円)まで膨れ上がったが、興行収入は4億4,580万ドルしか稼ぐことができず大赤字となってしまった(一般的に制作費の3倍が採算ラインと言われている)。昨年公開された「ローン・レンジャー」も、制作費の2億1,800万ドルに対して、2億6,420万ドルしか興行収入を得ることができず、数億ドルの損失を出してしまった。

 3位は、ジェームズ・キャメロン監督の「タイタニック」。実物大のタイタニック号セットの制作やCG制作等に巨額の資金が投入され、同作の制作費は2億9,430万ドル(294億3000万円)に。監督は自身の監督料を返上し、自宅を売り払うなどして何とか完成にこじつけた作品は、これまで32億ドル(3,200億円)もの興行収入を稼ぎだした。同監督は「アバター」でも制作費の10倍以上の興行収入をあげている。

 「ビジネス・インサイダー」誌が発表した「歴代の高額映画製作費ランキング」は以下の通り。

 1位「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」(2007)

 

 制作費:3億4,180万ドル(341億8000万円)

 

 世界興行収入:11億ドル(1,100億円)

 2位「クレオパトラ」(1963)

 

 制作費:3億3,950万ドル(339億5000万円)

 

 世界興行収入:4億4,580万ドル(445億8000万円)

 3位「タイタニック」(1997)

 

 制作費:2億9,430万ドル(294億3000万円)

 

 世界興行収入:32億0,000万ドル(3,200億円)

 4位「スパイダーマン3」(2007)

 

 制作費:2億9,390万ドル(293億9000万円)

 

 世界興行収入:8億9,090万ドル(890億9000万円)

 5位「塔の上のラプンツェル」(2010)

 

 制作費:2億8,170万ドル(281億7000万円)

 

 世界興行収入:6億4,110万ドル(641億1000万円)

 6位「ハリー・ポッターと謎のプリンス」(2009)

 

 制作費:2億7,530万ドル(275億3000万円)

 

 世界興行収入:10億ドル(1,000億円)

 7位「ウォーターワールド」(1995)

 

 制作費:2億7,130万ドル(271億3000万円)

 

 世界興行収入:4億0,960万ドル(409億6000万円)

 8位「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」(2006)

 

 制作費:2億6,370万ドル(263億7000万円)

 

 世界興行収入:12億ドル(1,200億円)

 9位「アバター」(2009)

 

 制作費:2億6,100万ドル(261億円)

 

 世界興行収入:31億ドル(3,100億円)

 10位「ホビット」(2012)

 

 制作費:2億5,720万ドル(257億2000万円)

 

 世界興行収入:10.5億ドル(1,050億円)

 10位「ダークナイト・ライジング」(2012)

 

 制作費:2億5,720万ドル(257億2000億円)

 

 世界興行収入:11億ドル(1,100億円)

 10位「ジョン・カーター」(2012)

 

 制作費:2億5,720万ドル(257億2000億円)

 

 世界興行収入:2億9,240万ドル(292億4000万円)【ハリウッドニュース編集部】