山形FW阿部祐大朗(20)が、いよいよ「みちのくダービー」で初登場する。山形は24日、試合前日恒例のミニゲームなどで約2時間汗を流した。ここ4試合2得点とFWの軸となっている阿部は、軽快な動きを披露。仙台戦勝利のゴールを誓った。
プレーをご覧になった方はお分かりと思うが、阿部がボールを持つと、まず相手に奪われることがない。後方からのパスもプレッシャーがなければ、すかさず前を向いて攻撃の選択肢を広げる。ユース日本代表の実力は、やはり本物だった。
そんな阿部だが、苦悩の時はあった。開幕から8戦連続サブメンバーにも入れず、親しい友人に「山形に来てもダメだ。もうやめるわ」と弱音を漏らしていた。そんな時、励ましてくれたのが、全国高校選手権ベスト4に進出した桐蔭学園時代のチームメートだった。当時控えのMFだった林裕二さん(20=大学生)は、阿部のHPを見て、地元に帰るという情報をチェックしてはこまめに連絡をくれるという。同じく控えのDFだった後藤道友さん(20=大学生)は、阿部が弱音を吐いたときも「おまえならできる」と励まし続けた。それだけに、J初得点を決めた鳥栖戦の後は、自分のことのように喜んでくれたという。
こうした周囲のバックアップを受け「眠れる大砲」は、ここ4試合2得点と目覚めた。「まだ自分が点を取って勝っていない。竜太君(原)も戻ってきたので、そろそろ取らないとまたはずされる」と阿部。初登場となる「みちのくダービー」に向け「お客さんは多い方が燃える。まだサポーターからブーイングしか受けていない。なんとしても声援に代えたい」と勝利に意気込んだ。
山形サポーターのため、支えてくれた人たちのため、ある意味、日の丸よりももっと大事なものを背負って、阿部は今日25日の「みちのくダービー第2ラウンド」で、どん欲にゴールを狙う。【塩谷正人】
[2005/6/25/11:44 紙面から]
写真=ミニゲームでヘディングシュートを決める山形FW阿部
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