「飛び出るGK」でJ1再昇格に挑む。J2仙台の藤川孝幸GKコーチ(43)が、守備の意識改革に着手した。チームは20日、仙台市泉パークタウンサッカー場で横殴りの猛吹雪の中で、屋外練習を敢行。藤川コーチは気合の短パン姿で約1時間、4人のGK陣に容赦なく際どいボールを浴びせ続けた。練習後に「今年はばんばん出させます」とプレースタイルの転換を明言した。
「明るく楽しいサッカー」を掲げた出航した新生「都並丸」。だが、この日のGK陣に笑顔などなかった。チーム始動から4日目、標語の表面的な意味は見事に吹き飛ばされた。
GK森田耕一郎(20)が際どいハイボールに何度も跳びはねる。「ポロポロやってんじゃねぇ森田! こぼしたらボールに行けコラ!」。田んぼ状態となったピッチ上に藤川コーチの怒号が何度も響き渡った。
上下左右、厳しいコースを狙ったボールが4人のGKに襲い掛かった。突然の吹雪で気温が急低下したがGK陣のテンションは急上昇した。「しごき」に近い練習を終えた3年目の森田は「まるで軍隊みたい。昨年とは違う雰囲気。汗か鼻水かも区別が付かないほど汁という汁が体から吹き出した」と泥まみれの体を震わせた。
昨季のチームはリーグワーストタイの66失点。猛練習を終えた藤川コーチはGK陣の意識改革に着手することを明言した。「守備範囲を広くして、攻撃的に守る。ハーフウエーラインぐらいまで出て行ってもらうかも」。着任前、失点シーンを細かくビデオチェック。失点の要因の1つが「クロスボールの対処法」にあると分析した。
「オリバー・カーン(ドイツ代表GK)みたいに強気、強気。カビのようにゴールにこびりついていてはダメ」。熱のこもった指導も意識改革の表れ。「全員がJ1でも十分戦えるレベル。J2にいられてはもったいない」。J1昇格へ向け、課題の守備再建に動き出した。【下田雄一】
[2005/1/21/10:48 紙面から]
写真=猛吹雪の中、短パン姿でGK練習に臨むJ2仙台の藤川孝幸GKコーチ(左)
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