大柴が帰ってきた! 昨年12月に右ひざ半月板の内視鏡手術を受け、リハビリに励んでいた仙台FW大柴克友(32)が約2カ月ぶりにピッチに立った。一方、チームは2日、延岡西階陸上競技場でフィジカル練習をこなした後、突然実戦形式のフォーメーション確認、さらに紅白戦を行うなど、キャンプ3日目はサプライズの連続だった。
久しぶりの感覚だった。昨年12月のリーグ最終節福岡戦以来となるピッチに戻ってきた。シューズのひもをきつく締め、ゆっくりとサイドラインを越えてピッチに入った。ふかふかの天然芝とポカポカ陽気の太陽が大柴を迎え入れた。
今年に入ってから、室内で筋トレ中心のリハビリを行ってきた。寒い仙台で走るのを避け、南国宮崎での走り始めを心待ちにしていた。「芝生が気持ちよかった」と大柴。足と地面が接触する…普段は感じない感覚を楽しみながら味わった。
黙々と走り込む大柴の横では、新加入選手たちが声を張り上げながら戦術練習を行っていた。横目で見ながら「都並さんの時とは、雰囲気が違うな」と感じた。だが、けがを治すことを第1優先にしている大柴にとって、あせりはない。「だいぶ体がなまっている。いつボールが蹴れるか、分からない。とにかくけがを治す」と慎重に話した。
チームが技術的な練習をしている間、大柴は1人室内にこもり「走れない代わりに、筋力アップしないといけない」と、主に患部周辺の筋トレを行っている。食事にも気を使っている。魚嫌いとして知られる大柴が、けがを治すため、骨を丈夫にするために「じゃこ」も食べている。
ほかのイレブンに大きく後れをとっているのは百も承知だ。新外国人選手も入り、開幕戦に間に合うのかという不安な声もある。「開幕どうこうは関係ない。とにかく自分のけがを治す」と大柴。普段からクールな男は、闘志を内に秘め、あまり多くを語らなかったが、自分の帰る場所はもう決まっている。仙台っ子も元気な大柴を待っている。そしてスタジアムが一番盛り上がる「大柴ゴール、ゴール、ゴール」の応援歌で、よみがえった大柴を迎え入れる。【栗山尚久】
[2006/2/3/11:57 紙面から]
写真=約2カ月ぶりにピッチに戻った大柴は別メニューで必死に走った
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