FWボルジェス(25)が練習試合で驚異のハットトリックを達成。ボルジェスゴール伝説がいよいよ幕を開けた。J2仙台は26日、宮崎県総合運動公園陸上競技場で、JFLのホンダFCと45分×2本の練習試合を行った。試合は3−1で圧勝し、全得点をボルジェスがたたき出した。一方、控え組は宮崎産業経営大と練習試合を行い、FW中島裕希(21)らの活躍でこちらも3−0と完勝した。
ボルジェスがそのベールを脱いだ。昨年のブラジル選手権で、長期にわたり得点王首位の座をキープした実力はダテじゃなかった。来日後、3試合目でのハットトリック達成。JFLでも上位争いをするホンダFCも、ボルジェスのスピード、テクニックの前になすすべがなかった。
まずは前半15分、相手のパスミスをカットし、DFそしてGKを、巧みなフェイントで抜き去り、落ち着いて先制点を決めた。2点目は同32分、右サイドを上がったMF梁勇基(24)のクロスに、ものすごいスピードで飛び込み、利き足ではない左足で華麗なジャンピングボレーを決めてみせた。
そして、後半19分、周囲から膨らむハットトリックへの期待に、ボルジェスはいとも簡単に達成してみせた。左サイドからのMF村上和弘(25)のクロスに、MF千葉直樹(28)が飛び込みゴール前へ折り返す。そこへ飛び込んだのがボルジェス。フリーになったら、もうあとは蹴るだけ。決めた後も喜ぶことなく、当たり前のことをしたかのようにセンターラインに戻った。
天性のポジショニング、生まれつき持った驚異のスピード。そして比類まれなサッカーセンス。ボルジェスにとってハットトリックなど慣例にすぎない。「素直にうれしいよ。でもチームが勝ったことの方がうれしいかな」と笑った。サンタナ監督(57)も「ボルジェスはストライカー。ゴールを決めなきゃいけない。ダッシュも力強いし、ペナルティエリア内で何をすればいいか分かってる」と満足そうに話した。
この日午後、心待ちにしていた愛妻レイチシアさん(20)が宮崎に来た。今日のオフは2人でゆっくりと過ごす予定だ。「妻に会えるのはうれしい」とボルジェスは顔を赤らめた。体調も上がってきており、仙台のエースストライカーの本性も現した。ボルジェスは常々言う。「Jリーグに参加するだけではなく、活躍したブラジル人として歴史に名を刻みたい。そして仙台を、本来いるべきところに戻す」。【栗山尚久】
[2006/2/27/10:52 紙面から]
写真=前半32分、華麗なボレーシュートを決めるFWボルジェス
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