昨年のKEIRINグランプリ(GP)覇者・村上義弘(42=京都)が昨年4月高知以来、通算28回目(4日制)のG3優勝を飾った。

 しびれる激闘だった。打鐘で吉田拓矢が神山拓弥を連れて先行態勢に入ると、堤洋-岩津を従えた原田研太朗が、打鐘4角から猛反撃。吉田とのもがき合いを制したが、2角からまず単騎の早坂秀悟がまくり上げ、これを見た岩津も仕掛けた。村上は冷静な立ち回りで岩津の後方に切り替え、外から攻めてきた石井秀治を4角で張りながら、直線外を鋭く抜け出した。

 村上は「若くて強い2人(原田研太朗と吉田拓矢)の走りが素晴らしかったし、走っていて楽しかった。勝ったのは踏むコースがあったから。このユニホーム(GP勝者の1番車)にふさわしいか不安があって、自分自身にプレッシャーをかけてストレスもあったけど、勝ててほっとした」と話した。今年初優勝の村上は、次走17日からの高松G2ウィナーズカップでさらに躍動する。【杉森洋一】