ゴールデンレーサー賞は坂井洋が番手まくりで勝利した。

平原康多と古性優作が4角から絡んだこともあるが、番手まくりは自ら踏み上げるので脚力が顕著に現れる。それでも振り切ったのは立派だった。


ヤマコウは悲願のダービー制覇を目指す清水裕友に期待
ヤマコウは悲願のダービー制覇を目指す清水裕友に期待

準決は清水裕友を取り上げる。年始から調子がいいし、ダービーが前半戦の総決算との思いだろう。

2日目特選は嘉永泰斗と別線で走り、自力選手としてのこだわりを見せたのは、勝ち上がりを意識したのだと思う。人の後ろに付くということは意思表明であり、その大会で3番手になることもあり得る。ダービーは位置に縛られず、自由に優勝を狙いたいのだろう。

その意味で昨年末のグランプリ(GP)から松浦悠士の前を回っていることは正解だった。「損して得取れ」ではないが、GPも清水には大切な過程だったと思う。

彼とは3月に行われた松浦のGP祝勝会で一緒だった。約300人ほど集まり、松浦の次に主役だったのは清水だった。壇上から、松浦が清水の名前を出すと会場から拍手が湧き起こり、ファンから写真攻めに遭っていた。そして帰り際に「ダービーを取って隠居生活です」と清水らしい表現で私とあいさつを交わして別れた。

準決11Rは新山響平の突っ張り先行が濃厚で、中国ラインにとって最内枠が与えられたのは大きい。新山の後ろを取り、三谷竜生、小林泰正の動きを見られるからだ。

清水にとって、犬伏湧也の番手絶好だった昨年のダービーは悔しさしか残らなかったと思う。それだけにダービー王は悲願だろう。

松浦は、清水の動きを最大限サポートするはず。自分のタイミングを優先して決勝入りを狙う。(日刊スポーツ評論家)

【ヤマコウの印】◎清水裕友 ○松浦悠士 ▲山崎芳仁 ☆新山響平 △浅井康太