酒井大樹(36=静岡)が今年2月の京王閣予選以来、実に8カ月ぶりの白星を飾った。引き揚げるなり「自分でも信じられないくらい車が出た」と笑わせた。道中は後方7番手。前団がもつれた展開とはいえ、最終バックから久々のまくりを放つと、きれいにライン3車で前団をのみこんだ。今年7月には弥彦、西武園で連続して決勝に進んでいたが、近況は大敗が続いていた。「別に、そのときから何か変えたとか、体調も変わっていないんですけどね」と苦笑い。競輪選手にとって1着は何よりの良薬。だが「これで行けると思うと、案外だめだったりするんですよ。なので準決は平常心で頑張ります」と終始控えめだった。