ボートレースメモリアルの興奮が冷めやらぬうちに「是政キング」の称号をかけた戦いが始まる。多摩川ボートのG1開設62周年記念「ウェイキーカップ」が、明日9月1日から開幕する。

 東都のエース浜野谷憲吾は東京3場すべてで結果を残しているスーパースターだ(江戸川V15、平和島V15、多摩川V13回)。

 今年に限っては多摩川の年と言っていいだろう。優勝4回のうち、3回を多摩川で決めた。正月開催では、節一のパワーを誇る1号艇木下陽介を4コースカドまくりで沈めた。2回目の優勝はGW開催。予選7勝の活躍で準優、優勝戦と王道のイン逃げを決めて圧勝した。3回目は7月で、白井英治、笠原亮ら強豪相手に、5コースからまくり差して波乱を演出した。

 「2回(正月、GW)はエンジンが良かったからね。正月なんかはプロペラをほとんどたたいてないし、GWは前検から出ていた。苦労して勝ったのは7月だけですよ。(今年は巡り合わせで多摩川が)いいんだろうね」。

 もちろんこれだけで満足するわけにはいかない。SGで予選を突破したのはオールスターのみ。G1も昨年6月の江戸川周年から優勝がない。ケンゴの復活こそが、東京支部の復権につながる。年末のグランプリ出場を懸けた戦いは、これから激しさを増す。今年は相思相愛の多摩川水面でファンタジスタが躍動する。

 ◆浜野谷憲吾(はまのや・けんご)1973年(昭48)11月8日、北海道生まれ。70期生として92年5月平和島でデビュー。93年9月戸田で初優勝。SG優勝は98年10月福岡ダービーなど通算4回。G1・19回。同期は前本泰和、木村光宏ら。169センチ、58キロ。血液型A。