坪井康晴(39=静岡)が逃げ切って三国周年初V、通算10度目のG1制覇を果たした。坪井のG1優勝は15年11月の宮島周年以来1年5カ月ぶり。2着は茅原悠紀、3着は峰竜太。

 追い風6メートルの中、スリット隊形はややばらついた。坪井は冷静に先に回り、一気に独走態勢に入る。しかし、2周1Mでひやりとするシーンがあった。池田浩二と石田政吾が競りながら突っ込む。坪井は接触しながらも首位をキープした。

 2月浜名湖周年、地元の優勝戦1枠で6着大敗。それ以来のファイナル1枠で、勝ち切った。「どこかで取り返そうと思っていた」。雪辱の逃げ切りで、節目の記録を達成。来年3月のSG浜名湖クラシックの権利も獲得して、価値ある優勝となった。「権利を取れたのが一番うれしい。10個目? やっぱり2ケタ乗せないとね。それもうれしい」。節目のG1制覇で、ますます勢いは加速する。【網孝広】