山崎智也、イン逃げで6年ぶり2回目のダービー優勝

- 全日本選手権最終日 賞金ボードを掲げる優勝の山崎智也=2003年11月3日、戸田競艇場
自信のイン逃げを決め、山崎智也(29=群馬)が第50代ダービー王の座に就いた。競艇のSG第50回全日本選手権優勝戦が3日、埼玉・戸田競艇場で行われ、インを取り切った山崎がコンマ11のトップタイスタートから逃げ切り、97年唐津に続く2回目のダービー優勝を飾った。山崎のSG優勝は98年桐生笹川賞以来、5年半ぶり通算3回目。優勝賞金4000万円を加え、賞金順位でも5着に終わった松井繁を逆転しトップに躍り出た。2コースから差しを狙った高橋勲は2着。ダービー8年連続のSG初Vチャンピオンの誕生はならなかった。
「最高です。最高の一言です」。山崎は何度も「最高」と繰り返した。SG優勝戦13度目で初めての1号艇。人気を背負って逃げ切った。「勝つしかない」と集中力を高め、成し遂げた達成感。しかも2度目のダービー王の称号だ。「(SG初優勝の)唐津ではたまたま勝てた。同じダービーでも、まるで優勝の味が違います」。山崎はその味をかみしめるように、笑顔とともに話した。
レースも、その集中力の高さを裏付けるものだ。コース取りで王者・松井が動いてきたが、山崎は動じなかった。「来ると思っていたから」。スタート展示よりは深くなったが、小回りブイより前に出た程度でマイペースの起こし。そこから松井とタイのコンマ11のスタートを決める。最も警戒した高橋は、13とやや後方。スリット後も「松井さんが放ったみたいで、引いたのが分かったから」と冷静そのもの。1Mを回ると抜群の回り足でアドバンテージを取っていた。
山崎は01年12月の賞金王決定戦のフライングで、昨年1年間のSGを棒に振った。その間は一般戦を多く走った。一般戦のスピードに慣れると、SG復帰に手間取る選手などもいるが、山崎は「いっぱい優勝できたし、いい経験になった」と言えるほど成長していた。SG復帰戦の3月戸田総理杯を優出2着と、以前と変わらない姿で帰ってきた。そして、ここまで松井と賞金王争いを繰り広げている。
これで山崎は、賞金を1億7484万3000円に伸ばしトップに立った。年間3億円も見えてきたが、「それより、目標は賞金王決定戦を勝つこと」と言い切った。2年前のリベンジ。山崎の瞳は、そこに向いている。
[2003年11月4日付 紙面から]
