余裕の首差アロマ重賞初制覇/ラジオN賞
<ラジオNIKKEI賞>◇4日=福島◇G3◇芝1800メートル◇3歳◇出走16頭
青葉賞4着でダービー出走権を逃したアロマカフェ(牡、小島太)が、重賞初制覇を飾った。中団から直線で差し切り、後方から迫るクォークスターを首差抑えた。柴田善臣騎手(43)は先週の宝塚記念ナカヤマフェスタに続き、2週連続の重賞制覇。春はソエなどで順調さを欠いたが、ここにきて良化。3歳馬の秋戦線に、また1頭注目馬が現れた。
抜かれる気はしなかった。アロマカフェの脚にはまだ余裕がある。クォークスターが外から猛然と迫ってきたが、柴田善騎手はまったく慌てなかった。ゴールまでには届かない。その判断は正しかった。首差抑えてゴールに飛び込む。会心の勝利だった。
「いいですねぇ、たまには」。柴田善は2週連続の重賞制覇の感想を聞かれて、人ごとのようにそう答えた。自分のことにはあまり関心がない。だが、アロマカフェについて聞かれると「前回乗ったとき(青葉賞)にも思ったけれど、秋にはもっと良くなっている」と熱く語っていた。
2歳から3歳にかけて順調さを欠いた。ソエが長引き、深管を痛めた。デビューした昨年12月から未勝利勝ちまで2カ月かかった。それでも素質には光るものがあった。未勝利勝ちする前の中京芝2000メートル戦で2着に入った。小島太師(63)は「あのレースを走ったことで、この馬に自信を持った」と振り返る。
ダービー出走を目指したが、青葉賞では4着。出走権の2着まではわずか0秒1差で涙をのんだ。だが柴田善は「ダービーには出られなかったけれど、結果的には正しかったと思う。無理する必要のない馬。これからもっと良くなっていくのだから」と言い切った。その後、じっくりと調整され、この日の重賞初制覇につながった。
今後は放牧に出され、馬体をチェックして秋を目指す。トライアルを経て菊花賞を目標にする。小島太師は「これからどういう感じに変わってくれるか」と期待に満ちていた。父マンハッタンカフェも3歳の春は振るわなかったが、秋に菊花賞を制した。まだまだ混戦の続く3歳牡馬戦。秋の主役にはまだ十分間に合う。【三上広隆】
[2010年7月5日9時56分 紙面から]
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