<東アジア杯:日本1-1韓国>◇5日◇中国・武漢

 北朝鮮に敗れた後で、日本は勝たなければならなかった。それなのにハリルホジッチ監督の戦術は、受け気味で引いて守ってというもの。永井ら速い選手を起用して、自陣に引いてカウンターを狙うだけ。北朝鮮戦よりチャンスは少なかった。これがアジア最強のはずの日本なの? アジア杯やACLの結果を見ても、もはや日本がアジア一ではないことを真剣に考えた方がいい。

 選手たちも情けない。この試合でも残念ながら、ただの1人も目立たなかった。若い選手を発掘する狙いなのに、この2試合で1人もはい上がってきていない。海外組がいない間に取って代わろうとする意気込みとか、生き残ろうという気持ちがまったくない。「育てる」ことを考えるなら、五輪代表で良いんだよ。

 それからベンチに霜田技術委員長が入っているのもいかがなものか。ハリルホジッチ監督の希望だそうだが、もし僕が監督で、自分のボスがあそこにいて僕と同じ仕事をしていたら、疑問に思うだろう。ちゃんと組織として機能していないのでは? とすら思えてくるひどい試合だった。(日刊スポーツ評論家)