未熟なチームだね。死に体のUAEになんで3点目が取れないんだろう。相手は息が上がって、足が止まって、後半10分を過ぎてからは攻め手も欠いた。全員が、目の前の日本の選手を止めるのに必死だった。ボールを奪ってからのプランもなかったし、日本のプレスに慌てて、パスをまともにつなげることもできなかった。

なのに、日本は最後のパスをミスしたり、ボールを止めて正確に打てばいいのに、ダイレクトシュートを狙って、結局3点目が取れなかった。この日は、3点目が取れるか、取れないかで、天と地の差があったのに、その重みがまるで分かっていないようだった。だから「未熟」と言われても仕方ない。

直前の試合で韓国が中国に2-0で勝った。日本が3点差以上でUAEに勝てば、B組の首位になり、22日の直接対決では、引き分けても1位通過が決まるはずだった。それだけ「あと1点」には重みがあった。

連勝で1次リーグ突破は決めたが、準々決勝はA組相手。首位のカタールと2位以下のインドネシア、ヨルダン、オーストラリアとは力の差が大きい。日本が1位突破すれば、中2日でA組2位と対戦できる。それだけに、この日の「あと1点」は大きすぎる。

初戦の中国戦では早い段階で退場者を出した。1点差でもあったし、最後まで気が抜けずに体力消耗が激しかった。スタメン7人を入れ替えたとしても、それがUAE戦にも影響したはず。そこからこの日、あと1点が取れず、試合を終えた。2試合とも後味が悪いね。これが、韓国戦に響かなければいいけどね。

(日刊スポーツ評論家)

【イラスト】U-23アジア杯1次リーグ組み分け
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【イラスト】U-23日本代表メンバー
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