国際親善試合イラク戦(11日、日産ス)とW杯ロシア大会アジア2次予選シンガポール戦(16日、埼玉)に臨む日本代表の海外組合宿6日目が6日、千葉県内で行われた。

 同代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(63)が、DF長友佑都(28)の“二刀流”をテストする。この日午後は、練習終盤にクロスからシュートに持ち込むメニューが行われた。冒頭は長友を左サイドに配していたが、途中で右のDF酒井高と入れ替わることを指示した。

 長友は右に入っても、すぐに右足の好クロスを上げた。「代表ではずっと左ですけど、インテルミラノでは右もやっていますから、それを見てくれていたんだと思います」。4月にミラノで指揮官と会った際に、すでに右でもプレーできるかを確認されていた。

 インテルミラノでは、左右のサイドDFだけでなく、サイドMFでもプレーしてきた。3日に帰国した際にも「どこで出ても貢献したい」と、左右にこだわらない考えを示した。ハリルホジッチ監督の要求に、柔軟に対応するつもりだ。

 長友は3月のハリル体制立ち上げメンバーに選出されたが、負傷のため合宿参加を辞退。今回初めて「ハリル流」に触れるが「練習冒頭の細かいパス練習が、6対6の戦術練習での少ないタッチでの連係や、選手同士の距離感などにつながっている。メニューに一貫性がある」と感じ入った様子。豊富な経験と、複数ポジションをこなす柔軟性を生かし、チームを引っ張る。