女子日本代表なでしこジャパンが、リオデジャネイロ五輪アジア最終予選で敗退し、4大会連続の五輪出場を逃した。

 11年W杯ドイツ大会で世界の頂点に立った佐々木則夫監督(57)にとっても、むなしい消化試合での初白星だった。試合前に五輪出場が消えた。観客は今大会の日本戦最少の3418人。格下のベトナムから6点を奪ったが、遅すぎた。

 試合前に「リオの切符はとれなかったが、3年後のW杯、東京五輪につながるゲームとしてやっていこう」と選手に伝えた。22歳のFW岩渕や20歳のGK山下ら、4日中国戦からスタメン8人を変更して勝った。

 リオ切符を逃した要因について「初戦で波に乗れず、2戦目もなかなか自分たちの風も吹かず、難しい予選になりました」と振り返り「勝てなかった(敗退)のは僕のせい」と責任を背負った。昨年11月のオランダ遠征以降は公式戦のないまま大会に臨んだことには「準備段階で実戦が必要だったかな。個人的には反省を感じている」と話した。

 日本協会関係者は、佐々木監督が今大会限りで退任すると認めたが、同監督は「あと1試合ある。その後(退任の話が)あるかもしれませんが、全力投球で次の相手と戦うのみ」と明言は避け、9日の北朝鮮との最終戦に目を向けた。