日本協会の霜田正浩技術委員(49)が24日、フランス・トゥーロン市内で取材に応じ、トゥーロン国際の初戦(21日、パラグアイ戦)で負傷したU-23(23歳以下)日本代表DF岩波拓也(21=神戸)とDF亀川諒史(22=福岡)の状況を説明した。

 岩波は23日にトゥーロン市内の病院でMRI検査を受けた結果、左膝の内側側副靱帯(じんたい)損傷と判明。今日25日にも帰国することになり、日本協会を通じ「五輪前の大事な海外遠征で途中離脱することは個人的にすごく悔しいですし、チームに対して申し訳ないという気持ちでいっぱいです。けがをしてしまった以上は、五輪本大会に向けて復帰することを一番に考えたいです。そして、チームの目標である五輪のメダル獲得に貢献できるように、もう1回この日本代表のユニフォームを着て戦えるように、1日でも早く治したいと思います」と無念のコメントを出した。

 右足甲を踏まれた亀川は検査をすべて終えていない段階だが、腫れは引いており、CT画像も骨折の所見は見られなかった。全治期間は所属クラブに戻って、担当医師の診察を受けた後に発表される。霜田氏は「五輪は諦めない」との認識を示し、最悪の事態を免れたことに安堵(あんど)。今後も各クラブと診断画像の共有や連絡を取り合うとし「あとはリハビリに励んでほしい。病は気からと言うし、強い気持ちで」と2人の復活に期待を寄せた。

 チームは7月上旬に五輪本大会メンバー18人を発表予定。同月21日に直前合宿地のブラジル・アラカジュ市へ向かう。「けが人の状況等、いろんな可能性を探りながら18人を選びたい」と見通しを語った。