日本協会の犬飼基昭会長(66)が25日、日本代表岡田監督にW杯アジア最終予選「全勝指令」を出した。東京・六本木のテレビ朝日で行われた同予選応援バナー除幕式に出席。「絶対に負けないサッカー」という表現を使って、W杯出場を求めた。「負けない=勝ちまたは引き分け」が通常の解釈だが、同会長は「負けないというのは勝つということ」と補足説明。「できるだけ早く(W杯出場を)決めてほしい」と勝ち続けることを要求した。

 北京五輪のサッカー競技を岡田監督と3試合視察、意見交換した。「前へ」「ゴールへ」迫る攻撃的な姿勢が日本には足りない、で一致したという。アウェー戦を含め全試合を視察することを明言した同会長は、「W杯(本大会)で戦うにはそれをやっていかないと難しい」と発言。攻撃サッカーで点を取って連勝することが、本大会で世界と互角に戦う上での「最低条件」になる、との見解だ。

 また、今後の親善試合では事前練習で非公開を行わないこと、ファンに試合を見たいと思わせるようなテーマを明確に打ち出すことを、岡田監督に注文。「メディアの裏にはいっぱいファンがいる」。代表人気がかげりを見せる中、サポーターとの距離を近づけることも命じた。【岡本学】