J2のC大阪MF香川真司(19)が20日、U-19(19歳以下)アジア選手権(31日開幕、サウジアラビア)の日本代表に選出された。異例の1次リーグ3戦限定とはいえ、26日仙台戦後はサウジアラビアへの移動をはさみ10日間で4試合をこなす。さらにA代表としてW杯アジア最終予選カタール戦(11月19日)にも選出されれば、2世代の代表を掛け持ちで1カ月に2度の中東遠征をこなす異例の超過密日程になる。

 19歳にとっては大きな試練だ。A代表でも主力に定着しつつある香川が、来年のU-20W杯(エジプト)の出場権をかけた、U-19アジア選手権メンバーに3戦限定で選出された。A代表も11月に最終予選の重要なアウェー・カタール戦を控える。J1昇格を目指す所属のC大阪も、リーグ戦は佳境。1カ月で2度の中東遠征をこなし、休みなしでフル回転する超過密日程が課された。

 悲鳴を上げるほどのスケジュールだ。26日仙台戦後、そのまま深夜便でサウジアラビアへ出発。移動だけでも過酷だが、仙台戦から1次リーグ3試合を含むと、10日間で4試合をこなす計算になる。帰国後もすぐに敵地のリーグ甲府戦。A代表にも選出されると、休む間もなくカタール戦に向けた合宿に入る。若さがウリの19歳とはいえ、パンクしてもおかしくない。

 それでも香川は弱音を吐くこともなかった。この日、C大阪での練習後に「(日程は)全然、問題ないです。選ばれたことは光栄ですし(U-20)W杯切符を手にできるよう精いっぱいプレーしたい。チームの中では年長ですし、しっかりまとめて勝てるように頑張ってきます」と気丈に話した。

 各世代の代表で引っ張りだこになるのは、期待の表れでもあるが、疲労がたまれば大きな故障につながる。A代表ではG大阪のMF遠藤が今夏、疲労からウイルス感染症を発症して長期離脱した経緯もある。12年ロンドン五輪世代が始動すれば、3世代の掛け持ちも予想される。香川の今後は、まさに日程との戦いになる。【益子浩一】