<W杯アジア3次予選:日本1-0北朝鮮>◇C組◇2日◇埼玉スタジアム

 FIFA(国際サッカー連盟)ランク15位の日本が、W杯予選初戦をDF吉田麻也(23=VVV)のロスタイムの決勝ゴールで制した。終了1分前の後半49分に途中出場のFW清武弘嗣(21=C大阪)のクロスを、吉田が得意のヘディングでねじ込んだ。

 フル出場したエースFW香川真司(22=ドルトムント)は、サイドでもトップ下でも、攻撃の起点になった。後半途中までは左FWとして、李や岡崎とのコンビネーションからゴールに迫った。後半15分、それまでトップ下に入っていたMF柏木に代わってFW清武が途中出場。すると、ドルトムントでの定位置トップ下へポジション変更した。

 そこから、足踏みしていた試合が動きだした。同18分、清武とのワンツーから好機をつくり、ゴールライン間際から技ありのヒールパス。清武のミドルシュートは相手DFに当たって枠を外れたが、ゴールを呼び込む流れを、日本に引き寄せた。「(清武は)感覚でいいものをもっていて、やりやすい。攻撃が活性化して、幅が広がった」と高評価した。

 絶対的エースのFW本田をケガで欠く苦しい状況で、プレーでチームを引っ張った。「結果を残せず満足していないが、今日はなんとしても勝ち点3が取りたかった。諦めずに戦って勝ててうれしい」と少し表情を和らげた。