中東対策はハーフナーの高さを生かせ!

 W杯アジア最終予選に備え、日本代表が26日、埼玉県内で海外組12人のみの合宿を行った。MF本田圭佑(25=CSKAモスクワ)は初戦のオマーン戦(6月3日)、2戦目のヨルダン戦(同8日)と続く中東勢との戦いの1トップに、194センチの長身FWハーフナー・マイク(25=フィテッセ)を指名。サイドからクロスを上げて頭に-。本田には守りを固める敵陣を崩すイメージがすでに膨らんでいる。

 無言のままバスに乗り込んだザッケローニ監督の考えを代弁するかのように、“本田監督”が独自の中東打開策を明かした。

 本田

 ハーフナーとは久しぶりに一緒にやるので、どんなプレーをするのかは忘れてしまった。でもあの高さを使わない手はない。

 本田が離脱するW杯3次予選前までは「高さ」という選択肢はなかった。優勝した昨年1月のアジア杯でも、DFに人数をかけ、引いて守りを固めてカウンターを仕掛けてくる中東勢には苦労した。そこでハーフナーだ。昨年、自身と入れ替わるように代表招集され、直後は背番号18も引き継いだFW。昨年10月11日のタジキスタン戦(長居)では高さで2ゴールを奪った男を“相棒”に選んだ。

 本田

 真ん中で1度引いて起点をつくり、サイドからセンタリングという場面が多く出てくるでしょう。

 ハーフナーを経由し、相手DF陣を中央に引き寄せ、本田から両サイドへ。FW香川、岡崎に加え、DF長友、内田の両サイドバックからのクロスを194センチの頭に。単純な戦術にも思えるが、パスで苦しい局面を打開してきたザックジャパンにとっては、これが新しく強力なオプションとなり得る。

 本田

 (アゼルバイジャン戦では)どこから攻めるべきなのかという試合の状況を読む全体の意識が欠けていた。(ハーフナーなど)出ていない選手は自分のイメージを持ってアジャストしてくれればいい。

 2人は1学年しか違わない(本田が1歳上)が、世代別代表を含めても同時に日の丸を付けて戦ったことはない。この日の練習では、強弱をつけたパス交換で互いの力を確かめ合った。エースと最長身の“初コンビ”が、最終予選のホーム連勝スタートを導く。【鎌田直秀】