<J13年ニッカン・フットボール・アウォーズ日本代表編:ゴール関係ポイントランキング>

 「ニッカン

 フットボール

 アウォーズ」の第2回は、日本代表のこの1年を振り返る。計42人が出場した今年は、MF遠藤保仁(33)の攻撃への貢献度が光った。ゴールに絡んだ回数を数値化した「ゴール関係ポイント(P)」はチーム2位の46Pで、昨年の16Pから30Pもアップ。衰え知らずのチーム最年長が「ベスト・ムーバー・オブ・ザ・イヤー(今年最も飛躍した選手)」に輝いた。

 遠藤が存在感を高めた。今年は16試合に出場し、2得点5アシスト。ゴールから4プレー以内に絡んだ回数は15回で、チーム総得点(33点)の半分近くにかかわった。それを合算して数値化した「ゴール関係P」は、本田に次ぐ2位の46P。昨年の6位タイ16Pから30Pもアップさせた。日本のAマッチが12試合から19試合に増え、ほとんどの選手が数値を上げたが、今年ブレークした柿谷の0→28Pを上回り、攻撃において「今年最も飛躍した選手」となった。

 貢献度アップの理由は明白だ。昨年に比べて敵陣でのプレー数が増加した。(イラスト参照)90分平均のパス数は昨年81本、今年78本と大きな変化はなかったが、敵陣でのパス比率が、48%から56%と格段に高まった。必然的にアシスト数も昨年の2回から5回に増え、「アシスト王」にも輝いた。

 直近の11月19日ベルギー戦では、前から積極的にプレスをかけると同時に、何度も相手ゴール前まで進出。後半8分にはペナルティーエリア付近から絶妙のパスで本田のゴールをアシストした。攻撃意識の高まりを感じさせる象徴的なシーンだった。

 チーム最年長33歳のボランチは、衰えるどころか進化を遂げていた。今年は同じポジションの山口ら新戦力が台頭。競争は以前に比べて厳しくなったが、来年6月のW杯本番が終わるまで、レギュラーの座を譲るつもりはなさそうだ。【石川秀和】<13年ゴール関係ポイントランク>(1)本田圭佑

 62、16(8、2、3、2、1)、12(2)遠藤保仁

 46、15(2、5、2、4、2)、16(3)香川真司

 43、13(4、3、1、3、2)、16(4)岡崎慎司

 39、9(7、0、1、0、1)、14(5)長谷部誠

 31、11(0、2、6、2、1)、14(6)柿谷曜一朗

 28、6(4、2、0、0、0)、9(7)大迫勇也

 21、5(3、1、0、1、0)、6(8)工藤壮人

 17、4(2、1、1、0、0)、4(9)青山敏弘

 9、3(0、1、1、1、0)、3※左から順位、選手名、P、計(得点、<1>、<2>、<3>、<4>)、試合数

 ◆ゴール関係ポイント

 ゴールに絡んだ回数を数値化し、攻撃の貢献度を測ったもの。得点=5P、得点の1プレー前(上記<1>)=4P、同2プレー前(<2>)=3P、同3プレー前(<3>)=2P、同4プレー前(<4>)=1P。得点の1プレー前は、アシストとして記録しないケースもある。