日本代表のDF長友佑都(28=インテルミラノ)が、MF香川真司(25=ドルトムント)の完全復活を期待した。15日のイラク戦に向けた公式練習は冒頭15分間だけ公開され、ウオーミングアップで、香川とコンビを組んで芝の感触を確かめるようにパスを回した。私生活でも仲のいい相棒は、アギーレ体制で得点がなく4戦不発。昨夏にマンチェスターUから復帰したドルトムントでも、昨年12月はリーグ戦で先発なしと不調が続く。

 長友は「日本の10番を背負う彼に対する期待は大きい。でも今のポジション(インサイドハーフ)では守備もしないといけない。その上、得点も求められている。香川真司は日本のエース。僕は信じています」と擁護。1次リーグ最大のライバルとみられるイラク戦に向けては「右サイドにかなり強力な選手がいる。その1対1は大事になってくる。準備はできていますし、僕は前にいる選手に気持ち良くプレーさせてあげたい」とイメージを高めた。

 日本はアギーレ監督の八百長問題が渦巻き、試合に集中しづらい環境になっている。本田らとともに中心的存在の長友は「こういうのを吹き飛ばすのは結果でしかない。やっぱり結果を出すしかない」と2度同じ言葉を繰り返した。そして「一緒に戦う仲間を信頼できなくて試合に勝てるはずはない。選手は『外はざわついているけど、監督に付いていこう』と話しています。団結している」ときっぱり。逆風の中でも揺るぎない信念を胸に、アジア2連覇へ進む。【益子浩一】