アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝に、J1で優勝争いから遠ざかっているG大阪が初めて進んだ。悲願のアジア制覇に向け、ホームアンドアウェー方式で争う11月5日と12日の2戦ではFW陣がゴールできるかが鍵を握る。

 ことし9月のACL準々決勝以降は、公式戦で7勝2分け1敗と好調をキープ。ただ、10試合で挙げた18ゴール中、FW陣は山崎とロニーが3点ずつ決めただけだ。このうち2点はCKから生まれており、最近の7試合は流れの中でFWが点を取っていない。

 劇的な逆転勝利を収めた浦和とのACL準決勝第2戦も、2点はCKから奪い、3点目は遠藤が決めた。ダメ押し点をアシストした橋本は試合後「FWが取れていないので、これからも苦しむかも」と予想した。

 7月にバレーが抜けてから3カ月がたった今でも、2トップの組み合わせは試行錯誤が続く。西野監督も「本来は攻撃のスタイルを追求したいが、現状は守備で好転している」と認める。

 FWによる前線からの精力的な守備が、チームに安定感をもたらしているのも事実だ。9月に肝機能障害から復帰してから、まだゴールがない播戸は「FWが取れれば一番いいけど、チームが勝つことの方が大事」と話している。(共同)