鹿島FW陣が代表スタッフに好調ぶりを見せつける。9日のACL北京国安戦(ホーム)は国内で唯一開催される公式戦。A代表、U-23代表の両スタッフも視察に訪れる予定で、21日から23日の代表合宿はアウェー北京国安戦(23日)のため参加できない鹿島FW陣にとっては、貴重なアピールの場となる。8日の公式会見にチーム代表として出席した代表FW田代をはじめ、U-23代表FW興梠、まだ未招集のFW佐々木が5日千葉戦でのFW全員得点の再現を狙う。

 鹿島FW陣が勢いそのままにACLに臨む。5日の千葉戦でFW登録4人全員が得点をマーク。好調維持の空気は漂っている。リーグ戦、ACLともに2戦連発中の田代は2月の東アジア選手権・中国戦から、この日の対戦をイメージしていた。「中国戦は北京国安の選手がいると聞いていて、ACLで当たると思って試合をした。自分の中に印象は残っている」と対戦データを生かすつもりだ。

 代表スタッフの目がこの一戦に注がれる。北京国安戦は9日開催の唯一の国内公式戦。A代表の岡田監督、U-23代表の反町監督は視察を見送る予定だが、両世代のスタッフが代わりに目を光らせることになる。

 現在の好調とは違い、3月下旬の代表招集時は田代は左ひざ痛を抱え、興梠も故障上がりと本調子ではなかった。20歳の佐々木は未招集で無印だが、今季公式戦4戦でわずか54分間の出場ながら3得点。U-23代表のFW候補がクラブで好成績を収めていない中で、佐々木の実績は目立つ。

 今月中旬の代表合宿は次戦のACLと重なって参加できないため、この一戦は貴重な場だ。北京国安は07年リーグ1位の失点数と堅守で、逆に打ち破ればアピール材料になる。「イメージ通り守備は安定している。でもそこをこじ開けたい」(田代)。代表への道もこじ開ける。【広重竜太郎】