今季公式戦6戦勝ちなしの鹿島が、ようやく初勝利をつかみ取った。日本代表MF柴崎岳(22)が計3ゴールに絡む活躍だった。

 最初のチャンスはホーム鹿島の日本代表DF昌子が演出した。前半1分、ハーフウェーラインを越えた辺りから右足でロングシュートを狙うと、クロスバーを直撃。鳥栖GK林が触らなければゴールというシュートだった。日本代表ハリルホジッチ新監督の2戦目、先月31日のウズベキスタン戦で国際Aマッチデビューを先発で飾った男が開始早々に見せ場をつくった。

 しかし先制はアウェー鳥栖だった。7分の左FK。MF藤田が右足でファーサイドに蹴り、MF谷口が頭で合わせてゴールに突き刺した。全員が中央に斜めに入っていく動きで、死角の谷口が大外でフリーになっていた。鹿島の今季初完封は今節もお預けとなった。

 1-0で突入した後半2分には、鹿島MF柴崎がグラウンダーのミドルシュートを放つ。ゴール左隅に一直線かと思われたが、またGK林の指先に阻まれた。

 1点が遠い鹿島だったが同点に成功する。19分、MF柴崎の左FKにMF金崎が頭で合わせてゴールに流し込んだ。今度はGK林が1歩も動けない一撃で何とか追いついた。勢いに乗った鹿島は31分に勝ち越す。MF土居が倒されて得たPKをゲーム主将の柴崎がキック。確実にゴール右隅へ蹴り込んだ。2分後には横パスを途中出場のMF遠藤に通して3点目。逆転で待望の1勝を手にした。