清水ユースがホームで首位の鹿島ユースに敗れ、今季初の連敗を喫した。0-0で迎えた後半31分、一瞬の隙を突かれてセットプレーから先制点を献上。攻撃でもFW中野優太(16)が2度の決定機を外すなど、ゴール前での精彩を欠いて無得点に終わった。リーグは一時中断し、再開戦となる次節は6月28日に青森山田と対戦する。

 たった1度の“ミス”に泣いた。0-0で迎えた後半31分、ピッチ中央のFKに清水ユースイレブンの足が止まった。激しい球際争いの末になった笛に、DF村松航太主将(17)は「自分たちのボールだと思ってしまった」。しかし、判定は鹿島ボール。素早いリスタートで左サイドに展開されると、最後はクロスから頭でネットを揺らされた。

 直前にはFW中野が2度の決定機を決めきれず。決定力不足も重なり、一瞬の隙から許した1点が決勝点となった。相手の反則とも取れる微妙な判定でもあったが、平岡宏章監督(45)は「勝ったチームが強い。あの場面をきっちり突いてくる鹿島のしたたかさが素晴らしい」。DF立田悠悟(16)も「自分たちの油断。あの場面で(気が)抜けてしまったことが悔しい」と言い訳はしなかった。

 今季初の連敗で、開幕から2勝1分け3敗と黒星先行となった。今後リーグは約1カ月半の中断に入り、24日から日本クラブユースサッカー選手権(U-18)の東海予選が始まる。村松主将は「内容は悪くない。最後の精度を高めて、気持ちの面でももっと強くしていきたい」と全国切符獲得、そしてリーグ戦での巻き返しを誓った。【前田和哉】