J2札幌の四方田修平監督(42)が19日、恩師、熊本小野剛監督(53)からの白星を目標に掲げた。筑波大大学院の先輩で、98年W杯フランス大会では日本代表アシスタントコーチだった小野監督の下、分析スタッフを務めた。23日アウェーでの初対戦へ「同じ土俵でやれるのは光栄。ただ僕としては大事な1試合。勝たなければいけない」と気を引き締めた。

 “師匠”の前でふがいない試合はできない。「理路整然とした人で、まさにクイック、シンプル、トゥザポイント(的を射た)。公私ともにお世話になった」。96年アトランタ五輪でマイアミの奇跡、97年W杯アジア最終予選でジョホールバルの歓喜と、2度のドラマを演出したのが小野監督。7月下旬の監督就任時「おめでとう」と連絡を受けたが、初勝利の報告ができておらず、直接対決の結果で恩返しする。

 4戦無得点とあり、この日は2トップ、トップ下を複数入れ替えながら戦術練習を実施した。「メンバーはぎりぎりまで見て決めたい」。徹底的にチームを磨き上げ「超頭脳派」と尊敬する先輩との対決に挑む。【永野高輔】