神戸がホームでJ1残留を決めた。

 前半22分、FW渡辺千真(29)の公式戦4試合連続ゴールで先制。後半には渡辺のオウンゴール(公式記録はアルセウのゴールに訂正)で1-1の同点に追い付かれるも、その渡辺が同15分に勝ち越しゴールを決めた。同43分には、途中出場の高卒ルーキー増山朝陽(18)がDF1人をかわしてドリブルで突破して、中央の渡辺へパス。これを右足で落ち着いてゴールへ流し込み、3年半ぶりのハットトリックを達成した。

 渡辺は「最高です。オウンゴールを自分で取り返せたのは良かった」。ハットトリックをアシストした増山は「ベンチを見たら監督がすごく喜んでいたので『仕事はできた』と思った」とほっとした表情だった。

 チームは満身創痍(そうい)だった。この日、DF岩波拓也(21)が38度を超える発熱で体調不良を訴えていた。しかし、故障者続出で控えのセンターバックは2種登録のユース選手しかおらず。残留のために全力を尽くした岩波は「休むわけにはいかなかった。昨日、緊張していたのかなかなか寝られなくて体調を崩しちゃったのかな。でも勝ったのが一番」。ネルシーニョ監督は「プレッシャーのかかる試合。いつもやっているフットボールをイメージできた」とひと安心していた。