東京のキッカーを務めるDF太田宏介(28)が、不変の「ルーティン」でチャンピオンシップ(CS)出場権をもたらす。21日に東京・小平市内で前日非公開練習で調整。「今日はいい感じでやれました」と、自信を胸に最終戦に臨む。今日22日の鳥栖戦に勝てば、クラブ史上最高順位となる年間3位が確定。そして、CS出場権を獲得できる。「いつも通りやれればいい」。気持ちも、プレーも、そしてルーティンも変わらない。

 今季、得点機を何度も演出してきたセットプレーでは、必ずやることがある。ボールを足元に置いて気持ちを落ち着かせると、1、2、3、4歩後ろに下がってから右へ1歩。そして「心を無心にしてキックの軌道をイメージ」。最後に蹴り込む。五郎丸のように両手を組んで「拝みポーズ」こそないが、一連のルーティンもあって3得点13アシスト。クロスだけでなくCKやFKのセットプレーからも大量の点が生まれた。

 19日にはオランダ1部フィテッセから正式オファーのレターが届いたばかり。評価を高め「冷静でいながら、熱いハートを持って戦いたい」と気持ちもぶらさず、リーグ最後の一戦に臨む。【栗田成芳】