浦和がアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の“予選免除”を懸け、9大会ぶりの決勝進出を狙う。天皇杯は今日29日、準決勝2試合が行われる。浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督(58)は「勝てばACLのプレーオフ出場の必要がなくなる。Jリーグ開幕に向け、チームづくりに専念すべき時期の試合なので、出る必要がなくなれば大きい」と話した。

 リーグ3位の浦和は、日本からのACL出場枠4つのうち、現状では4番目。この資格だと、来年2月9日のプレーオフに勝たないと、本戦となる1次リーグに進出できない。しかし天皇杯で優勝すれば、出場枠の2番目に繰り上がる。

 リーグ優勝で同1番目の広島、準優勝で同3番目のG大阪が天皇杯で優勝した場合も、同3番目に繰り上がってダイレクトに本戦に出場できる。準決勝のもう1カードが、広島-G大阪のため、浦和は決勝に進出した時点で、繰り上がりの条件を満たすことになる。

 もちろん、目指すのは優勝だ。ペトロビッチ監督は「内容が良くても、勝たないと評価はされない。私たちの取り組みが間違っていないと証明するには、天皇杯で勝つしかない。あと1歩でリーグ優勝を逃した傷を癒やす一番の薬は、この大会での優勝だ」と強く意気込んだ。【塩畑大輔】