3年ぶりにJ1に復帰する磐田の名波浩監督(43)が「仲間意識」をスローガンに掲げてキャンプインした。27日、合宿先の鹿児島市に入り、鴨池陸上競技場で初練習に臨んだ。本来は25日開始の合宿だったが、大雪の影響で移動便が欠航となり、2日遅れでの合宿スタート。雪をかぶった桜島を横目に、練習前のミーティングでは全選手とスタッフが集まり円になった。

 名波監督は「寝食を共にすることで、(チームへの)忠誠心や仲間意識を持ってほしい」と合宿の方針を示した。練習でも選手が3グループに分かれ、手をつなぎながら輪になってパスを回す“チームビルディング”を意識。「自分がされて嫌だったことはしない」という指揮官の信条のもと、厳しいルールはない。

 「オフがあれば出かけていいし、自由」(名波監督)と選手にフリー時間を与え、ベテラン-若手関係なく、垣根を越えたコミュニケーションを取ることを勧めている。練習の合間には、監督自ら若手とボールを蹴り「食事会場でも移動のバスでも、何げない場所から仲間意識は生まれる」と強調。チーム一丸となってJ1開幕まで結束感を高めていく。【保坂恭子】