広島はU-23日本代表FW浅野拓磨(21)の2得点などでブリラム(タイ)に3-0で勝った。

 広島の快足FW浅野の得意の形がようやく出た。前半42分。MF宮吉のスルーパスに抜け出し、相手DFをスピードだけでかわした。最後は冷静に右足で先制弾。後半10分にはMF野津田のパスを受け、DF2人を置き去りにして2点目。2月20日の富士ゼロックス・スーパー杯G大阪戦で決めた後、5試合無得点だったが、今季初の2ゴールで大会初勝利。苦境にあえいだチームに、公式戦6戦ぶりの白星を運んできた。

 マン・オブ・ザ・マッチに選ばれ、お立ち台に上がると観衆の前でほえた。「一緒にジャガーポーズをしてください! 3、2、1、ガオーッ!」。両手の爪を立てる得意のゴールパフォーマンスを披露。チームも、個人的にも、苦しんだからこそ派手に喜んだ。リーグ16位に沈むチームをよみがえらせたのは間違いなく21歳のエース候補だ。森保監督は「この勝利を次のリーグ戦にもつなげたい」と笑顔。ようやく広島らしさが、戻ってきた。