J2札幌MF稲本潤一(36)の4戦ぶり先発復帰が濃厚となった。27日に札幌・宮の沢で行われた紅白戦では、1回目に主力組ボランチで先発し、軽快な動きを見せた。23日のC大阪戦は途中出場で貴重な決勝点を奪ったが「結果が出たのは良かったが、あの試合は終わった。途中からでも先発からでも関係なく、チームの勝利に貢献したい」と謙虚に、次節29日ホーム徳島戦での2戦連続の活躍を誓った。

 昨年5月のアウェー徳島戦では、前半21分に深い位置から浮き球パスを前線に送り、先制点をお膳立てした。J1川崎F時代の2年前にも1ゴールを挙げるなど、対戦成績3戦3勝と相性がいい。それでも「(徳島は)多少けが人が多く、その中でやりくりしている情報はあるが、チーム力が落ちたという感じはしない」と、油断はない。

 開幕の東京V戦、第6節の町田戦と、先発した2試合でともに黒星が付いた。左足内転筋の張りなどで出場時間が限られ、C大阪戦のゴールを除けば、納得できるプレーは少なかった。10試合目で巡ってきそうなホーム初先発。「ホームで負けないことが、上(J1)に上がるために最低限必要。継続していきたい」。今季負けなしの札幌ドームで、背番号17が、誇りを取り戻す。【中島洋尚】