J2札幌DF増川隆洋(36)が、出場すればリーグ通算350試合目となる今日29日の徳島戦で、14年4月20日の群馬戦以来約2年ぶりのホーム3戦連続完封勝利を呼び込む。28日の札幌・宮の沢の練習後「自信を持って今の流れを続けていくことが大事」とベテランが熱く語った。

 03年、J2福岡での1年目はリーグ戦わずか11試合出場に終わった。191センチの高さとFWもDFもボランチもできる器用さから鳴り物入りで入団したが「プロの雰囲気に慣れず、自分のプレーを出せなかった。ひたすら走っていた」という。2年目に43試合出場して頭角を現すと、翌年からJ1名古屋でプレーした。

 もっとも思い出に残る試合は10年11月20日のJ1優勝決定試合。1-0で湘南を完封、3試合残しで頂点に立った。「最高のプレーをしたわけではないが、結果として大事なものを得た。札幌でも同じ経験をしたいし、他の選手にも経験してもらいたい」という。

 今日の一戦は節目だが「まだまだ(現役を)続けるつもりだし、先のことは分からない。1試合1試合を自分の糧にしていきたい」。記念の試合もいつも通り最終ラインを統率、シャットアウトを狙う。【中島洋尚】