仙台はホームで新潟を4-2で撃破し、今季初連勝を飾った。前半37分にMF金久保順(28)が鮮やかなシュートを突き刺し先制、同ロスタイムにはMF野沢拓也(34)が追加点。後半は2失点したが、同14分にはCKからDF渡部博文(28)が頭で、途中出場したFWウイルソン(31)がループシュートで4点目を奪い、今季チーム最多得点を記録し快勝した。

 4発大勝にユアスタが沸いた。渡辺監督は「勝つことで得られるものもありますし、内容も伴ってきた。勝ってかぶとの緒を締めよと言うが、今日くらいは喜んでもいいのではないかと思います」。この日、J通算200試合出場の節目を迎えたメモリアル男のMF富田も「連勝もできたし、大きな勝利だった」とうれしそうな表情だった。

 スーパーゴールで波に乗った。前半37分。ゴール前で献上した相手FKのピンチを防ぐと、GK六反の素早いキックからカウンター。ボールを受けたMF金久保がドリブルで運び、相手DF2人をかわして左足を振り抜くとシュートはゴール左上に突き刺さった。会場もどよめく鮮やかな一撃。「カウンターの感じも速さもいい感じだった。右で持って切り返してファー。全部が狙い通り」と会心の先制点だった。ただ、シュート自体は「練習でもあんなうまく入ってなかったので…」と目を丸くした。本人もびっくりのミラクル弾がチームに勢いをつけた。

 前半ロスタイムには、息ぴったりの2トップコンビで追加点。ボールを追ったFWハモン・ロペスがゴールライン上にキープ、放ったクロスをFW野沢が仕留めた。後半14分には、右CKからDF渡部が頭で3点目。「得点でも貢献できるのが理想のセンターバック」と守備職人の渡部。「そういう意味でもうれしいゴール。順(金久保)のゴールで良い形でいけた」と笑顔で振り返った。とどめはウイルソン。同36分に金久保からボールを受けると、冷静にループシュートで決めた。途中出場のエースは「相手が押し込んでいた時間でもあったし、順が競り勝ってくれたので。これを決めたかった」。

 大勝でつかんだ手応えを今後につなげ、さらに上を狙っていく。【成田光季】