仙台レディース(B組1位)の優勝が、真夏の夢と消えた。千葉(A組2位)に0-1と完封負け。前半3分にCKから許した先制が重くのしかかり、90分間ゴールを割ることができなかった。

 千葉泰伸監督(45)は「負けるとは思っていなかった。ショックは大きいですが、サッカーは何が起こるのか分からない。怖さを知らされた」と悔しがった。開始早々の失点を、主将のMF嘉数飛鳥(27)は「ちょっと油断と隙があった」と反省。1次リーグ8試合で4失点の堅守をいきなり崩されて、流れを呼び込めなかった。

 今季の課題が、あらためて浮き彫りになった。攻め込んでも、決定力を欠いて得点ができない。千葉監督は「強引にでもシュート、ドリブルで突破するプレーが必要なのかも」と、状況に応じた攻撃の変化を求める。完封負けは5月28日のリーグ戦以来約3カ月ぶりで、くしくも相手は千葉だった。

 2度目のリーグ杯出場で初めて決勝トーナメントに進出したが、準決勝で姿を消した。念願の初タイトルは来月10日に再開するリーグ戦か、皇后杯にかけることになる。なでしこジャパンMF川村優理(27)は「チャレンジャーとして、1戦1戦を大切に戦って行きたい」と前を見た。【久野朗】