磐田とJ2清水の練習試合(45分×2)が9日、静岡市内で行われ、1-2で磐田が敗れた。磐田は前半16分、FW森島康仁(29)の技あり右足ゴールで先制したが、その後セットプレーから2失点した。前日8日にホーム町田戦(2-0)に勝利した清水のメンバーはサブ組が中心ながら、非公式の静岡ダービーを制した。

 磐田はJ1のプライドを見せられなかった。試合前のミーティングでは、名波浩監督(43)が「静岡ダービー」と負けられない試合だと強調。前半16分、相手のミスを突いたDF桜内渚(27)のパスを受けた森島が抜け出し、清水GK杉山力裕(29)の股を抜く先制ゴール。集まった約600人が歓声を上げ、清水のサポーターも拍手で称賛した。

 だが、その後がいただけなかった。同42分にCKから失点し、同47分には直接FKで決められた。後半は攻め込む時間帯もあったが無得点。サブ組を主体に戦った清水に逆転負けを喫した。

 前半30分過ぎから運動量が急激に低下した。今週はフィジカルに負荷をかける練習メニューが多かったためだが、チームの勢いがそのまま出た形。森島は「ダービーに勝ちたかった。自分たちのミスが多かった。この負けをどうとらえるか、真価が問われる」と悔しさをにじませた。

 リーグ戦再開の名古屋戦(22日)を含め、残り3試合。J1残留には負けられない状況で、名波監督は「死にものぐるいでやっていく」と気合を入れ直していた。【保坂恭子】