バルセロナとスポンサー契約を結ぶことで合意した楽天の三木谷浩史会長兼社長(51)が会長を務める神戸が来季の新戦力として川崎FのFW小林悠(29)獲得を目指すことになり、三木谷会長自らが交渉することが17日、明らかになった。関係者によると、三木谷会長が出馬するのは「異例なこと」という。

 三木谷会長の出馬は、複数クラブとの争奪戦を制するための秘策とも言える。神戸は小林にオファーを出し、1億円を超える年俸や引退後のプランの提案など好条件を提示しているとみられる。だが、小林とはG大阪が交渉中。鳥栖も正式オファーを出し、川崎Fも残留を要請している。既に神戸のクラブ幹部は本人と接触しているが、三木谷会長自ら来季の初タイトル獲得を目指すクラブとしての熱い思いを伝え、誠実な気持ちを証明する。

 小林は今季32試合15得点でFW大久保と並んでチームトップの得点力で川崎Fの攻撃をけん引した。日本代表にも定着しつつある。神戸は今季FWレアンドロが得点王となったが、さらなる強力な攻撃陣をつくり出すため、ストライカーが補強ポイント。バルサとの交渉をまとめた三木谷会長の交渉力が再び発揮されるかもしれない。