全国高校サッカー選手権に出場する藤枝明誠(静岡)が17日、時之栖・裾野グラウンドで東京B代表として同大会出場の関東第一と練習試合(40分×4本)を行い、主力組が1-0で勝利した。途中出場のMF小林志光(2年)が決勝点を飾り、定位置奪取へ猛アピールした。サブ組が出場した試合は0-4で敗れた。

 定位置を狙う戦力が調子を上げてきた。0-0で迎えた2本目の25分、左FWで途中出場したMF小林がゴール前の混戦から右足でネットを揺らした。この1点が決勝点となり、東京B代表の関東第一に勝利。小林は「まだまだ課題はあるけど、結果を残せたことは良かったし、うれしかったです」と振り返った。

 小林だけでなく、同じく左FWで先発したMF上戸雅也(2年)も存在感を示した。積極的にボールを受けて攻撃の起点となると、果敢なドリブル突破から好機を演出。自らゴールに迫る場面もあった。オランダへの修学旅行から帰国直後だった11日の常葉大浜松戦では精彩を欠いた2年が、アピールに成功。松本安司監督(47)も「良かったと思う。2年生のコンディションが上がってきたことは収穫ですね」とうなずいた。

 これで県選手権以降の実戦は、プリンスリーグ東海の公式戦も含めて4勝1分け1敗と好調だ。指揮官が以前から訴えてきた控え組の台頭も始まった。松本監督は「もう少し全体的にパワーを出せるようにしたい」。小林と上戸も「アピールを続けて、もっとチームに貢献できるようにしていきたいです」と言った。

 静岡県勢21年ぶりの全国制覇を目指す全国選手権まで、残り約2週間。激しい定位置争いを続けながら、さらにチーム力を高めていく。【前田和哉】