今季、J1清水からJ2町田に移籍したGK碓井健平(29)が13日、始動したチームの全体練習に初参加し、定位置確保へ不退転の覚悟を見せた。この日、発表された背番号は1。「契約が向こう(清水)であった中で、こちら(町田)を選んだので、もう言い訳する材料もないし状況でもないし。ただ、ただ結果を求めてというのは皆、一緒だと思うので、厳しい競争の中で、お互いがいい刺激になれば、いいチームになるかな」。昨季、全42試合にフル出場した36歳のベテラン・高原寿康との守護神争いに、強い意欲を見せた。

 元日本代表FW碓井博行氏を父に持ち、柏の下部組織に所属していた小学5年でGKを始めたが、中学時代まではFWなど、いろいろなポジションをこなしていた。高校サッカーの名門・静岡県の藤枝東高に進学し、在籍時の04年にはU-18日本代表候補に選ばれた。筑波大をへて10年に清水に入団。2年目の11年にJ1で14試合に出場も定位置確保に至らず、13年に千葉に移籍。2季プレーした後、15年に清水に復帰し、16年はJ2で3試合に出場していた。

 5月で30歳になる節目の年に、プロ人生をかける。

 碓井 やっぱり、強い気持ちでここに来たので、しっかり表現して、何が何でも結果を出す。チームとしても、自分が出てやられたら意味がない。自分が来たことで、このチームが良くなってね、と言われるように、チームに影響力を持てるようにやりたい。

 この日は、20分間走の際、玉のような汗を出して走るなど精力的に動いた。その中、戸惑いを覚えたのは練習場の人工芝だ。それまでは基本、天然芝の練習場でトレーニングしており「人工芝のグラウンドに慣れていない。硬いのでケガしないことが1番大事。(ボールの)バウンドも違う。(足に)張りも出やすい。これから1年、このグラウンドなので慣れていきたい。もっと厳しい、対人トレーニングなどが増えると無理する場面が増える。そこにいくまでに体を作りたい」と前向きに考えていた。【村上幸将】