初めてのJ3静岡ダービー、アスルクラロ沼津-藤枝MYFC戦が今日25日に開催される。会場は今季からJ3に参入した沼津のホーム愛鷹広域公園多目的競技場。沼津MF沓掛(くつかけ)勇太(25)は、古巣藤枝への恩返しを期した。

 沼津MF沓掛は24日、沼津市内で行われたチーム練習に参加し、2年間在籍した藤枝との一戦に向け、意気込みを語った。

 「自分が頑張っている姿を見せることで、藤枝のサポーターも喜んでくれると思う。沼津の選手として全力を尽くします」

 沓掛は関西学院大卒業後の14年に藤枝に入団した。1年目からレギュラーの座を勝ち取り、2年間でリーグ戦57試合出場で2得点。15年シーズン終了後に契約満了で退団した。主力として活躍しながらも、契約非更新。複雑な思いも抱えるが、「藤枝ではJリーグの舞台に立たせてもらうことができた。すごく感謝しています」と話す。

 藤枝でのプレー経験を、この一戦に生かすつもりだ。恩師でもある敵将の大石篤人監督(40)が指揮する戦術は熟知している。ボールを奪うポイントやボール回しの特徴などは「僕がいた時とあまり変わっていない」と強調。中盤で人数をかける今季の戦術も分析済みで「ピッチの真ん中で僕がテンポを変えられれば、押し込めると思います」と言った。

 福島との開幕戦(18日)はボランチとしてフル出場。チームは1-2で敗れるも手応えはある。沓掛は「やりたいサッカーはできている。とにかく(J3)初勝利。理想は点を取って勝ちたいです」と言葉に力を込めた。静岡サッカー史に残る今日、チームの1ページを刻む構えだ。【神谷亮磨】