ベガルタ仙台は、試合前まで最下位だった大宮アルディージャに、今季初めて逆転負けを喫した。

 幸先のよいスタートを切ったはずだった。前半23分、FWクリスラン(25)がPKを獲得。自ら蹴り、1度は相手GKに止められたが、こぼれ球を左足で押し込んだ。期待の助っ人FWが、今季リーグ戦初となる前半での得点をチームにもたらした。

 だが後半は大宮が主導権を握った。後半にCKから追い付かれると、防戦一方の展開になった。この試合でJ1通算250試合出場を達成したDF増嶋は「前半はつぶせるところをつぶせていたが、後半はボールを受けるのが怖かったり」。同44分にロングボールに反応して抜け出した相手選手に守備陣は対応できず、逆転を許した。

 渡辺晋監督(43)は「負けてはいけない相手、勝ち点を渡してはいけない相手、という気持ちが過信に繋がった」と悔しがった。これまで今季リーグ10戦3得点だった相手に2得点を許して、痛恨の逆転負け。降格圏内のクラブを相手に勝ち点獲得を逃し、主将のMF富田は「自分たちのミスから失点になったり、流れを相手に渡してしまった。今日だけじゃない。自分たちに厳しさを、1人1人が持たないといけない」と悔しさを露わにした。