ロティーナ監督(63)の今季限りでの退団が明らかになったセレッソ大阪が、来季の新戦力として16年リオデジャネイロ五輪代表のサガン鳥栖MF原川力(27)の獲得に動くことが20日、分かった。攻撃力強化を来季の課題に掲げ、その第1弾が原川獲得になる。

J1初優勝が今季最大の目標だったC大阪は、18日に数字上でもその可能性が完全消滅。独走優勝目前の川崎Fと比べ、総得点で約半分の39点(27試合)しか稼げていない。

リストアップした原川は今季ここまで22試合3得点、J1通算は119試合16得点。2、3列目から攻撃を操り、右足の正確なFKも武器にする。今季の1試合平均敵陣パス数は約33本で、リーグ16位の数字を誇る。リオデジャネイロ五輪アジア最終予選イラク戦では、決勝点を挙げて本大会出場に導くなど決定力や勝負強さもある。

C大阪は自前での選手育成を掲げる一方で、今季はJ2山形からMF坂元を補強して先発に定着するなど外部からも積極的に補強する方針だ。原川は27歳とこれから全盛期を迎え、日本代表も狙える存在。交渉はスムーズに進むとみられ、来季の目玉になりそうだ。

◆原川力(はらかわ・りき)1993年(平5)8月18日、山口市生まれ。元日本代表FW久保裕也とは山口市立鴻南中の同級生でともに京都ユースに進む。京都、愛媛、京都(いずれもJ2)、川崎Fを経て17年鳥栖移籍。16年リオデジャネイロ五輪代表で1次リーグのナイジェリア戦に出場。J1通算119試合16得点。推定年俸2600万円。175センチ、72キロ。