鹿島が11日、本拠カシマスタジアムで試合開催時の地震発生を想定した防災訓練を行った。選手8人に加え、スタッフ、ボランティア、サポーターなど約550人が参加。茨城県沖が震源で震度6強の揺れに設定して、場内誘導や負傷者の対応、売店での火災発生時の消火作業など本番さながらに実施した。鈴木秀樹取締役兼事業部長は「毎年3月11日には続けていきたい」と来年以降も継続予定。「今回終わった段階からいろいろな意見を集約して、今後に生かしていきたい」と話した。

 また東日本大震災では通信の重要性をあらためて感じた。すでに災害時でも情報を共有できるよう、すでにオフィシャルSNSフェイスブック「コンシュル樹」などを開設。この日の訓練でも活用した。さらにスタジアムに集まった約4万人が同時に電話やメール、ネットなどを一斉通信可能な工事が年内にも完了予定。鈴木事業部長は「まずは1階層だけでもスムーズに人の移動や車両の乗り入れができるようにスロープもつけたい」。現在はすべて階段の昇降が必要なため、管理する県などに要望している。