京都FW柳沢敦(30)が「宣伝部長」になってダービー戦を盛り上げる。京都は8日、13日神戸戦(西京極)に向けて城陽市内で練習を再開。5年ぶりの「関西ダービー」となるが、人気選手の神戸FW大久保が出場停止でチケットの売れ行きが伸び悩んでいる。そこで2戦連発を狙うエースが、地元FMラジオ局のエフエム京都(α-STATION)の番組「ROUTE894」に録音で出演。ファンに来場を呼び掛け、集客面でも貢献する。

 柳沢がチームの“危機”にひと肌脱ぐ。ラジオに出て、ファンに来場を呼び掛ける。次節は勝ち点8で並ぶ6位神戸と5年ぶりの「関西ダービー」。負けられない7位京都にとって日本代表の神戸FW大久保の出場停止は「おいしい」が、営業面では痛い。チケットの売り上げも伸び悩んでいるという。そんなところに地元FM局から出演依頼があり、エースが快諾。神戸戦までに収録し、放送される予定になっている。

 前回対戦した03年11月22日は、西京極に1万6181人が集まった。クラブ関係者は「前回よりも多くのお客さんを呼びたい」と話す。「ROUTE894」は若者向けの情報バラエティー番組で、知名度抜群の柳沢の出演で新たなファン獲得も期待できる。柳沢も「競技場が満員になるように努力したい」と話している。

 5日の川崎F戦(等々力)で違和感を感じた右太ももの状態と疲れを考慮され、この日は別メニュー調整となった。ただ「強制的」なもので加藤監督も「少し休養を取っただけ」と説明。柳沢も「明日(9日)から練習に合流する」と断言した。試合では2戦連発を狙うが、その前に集客面でもエースとしてひと働き。朴とつとした「独特」なトークで、西京極を紫色に染めてみせる。【奈島宏樹】