<J2:山形2-0徳島>◇第15節◇21日◇山形

 仙台に前節、屈辱的な逆転負けを喫したJ2山形は、FWリチェーリ(20)のゴールなどで徳島に2-0で快勝。7位で第1Cを消化した。

 山形の青い壁が、プライドを取り戻した。DF石井は徳島の得点源、FWドゥンビアのドリブル突破を体を張って防ぎ、レオナルドは相手のロングパスをヘディングで何度も寸断。守備陣はゴール前を組織的に守り、フリーでシュートを打たせなかった。前節仙台戦で逆転負けしたショックを完封勝利で吹き飛ばし、イレブンは笑顔でハイタッチを繰り返した。

 石井は「相手には速い選手もいたけど、集中して、声を掛け合って、うまく守れた」と振り返った。前半2―0で折り返すのは、サッカーでは難しいといわれる。緊張が緩みやすく、後半に失点する危険性が高いからだ。仙台戦では、まさにそのパターンにはまり、後半の3失点で逆転負けした。この日は同じ前半2―0の展開で堅守を続けた。小林監督は「相手に崩されなかった。スペースを埋めることができた」と満足そうだった。

 リチェーリが先制点、MF秋葉が2試合連続ゴールを挙げ、攻撃陣は好調をキープ。今季初先発のMF財前、1年1カ月ぶり出場のDF木村が攻守で貢献し選手層の厚さも見せた。第1クールは6勝4敗4分けで終了。「今後は無敗を続けて上位に食い込みたい」と小林監督。みちのくダービー敗退からわずか3日で、チームは再び前進を始めた。【柴田寛人】