Jリーグ国内移籍自由化目指す
Jリーグが、国内移籍自由化を目指すことが3日、明らかになった。10年度からの実施に向けて今年6月から、各クラブの契約担当者と協議を重ねていることが分かった。現行ルールでは国内移籍の場合、契約期間が終わっても元所属クラブに保有権が認められ、最大で年俸10倍分の移籍金が発生した。新ルールでは国際基準に従い、契約満了選手に関しては、移籍金が発生せず、移籍が認められる。
移籍活性化に向け、Jが重い腰を上げた。7月から、各クラブの契約担当者を中心にプロジェクトチームを結成し、J事務局と協議を重ねてきた。当初は09年度の実施を目指したが、準備期間が短いことなどで、各クラブから反対の意見が続出。結局、10年度をメドに新ルールに移行することを前提に、協議することになった。
Jリーグ幹部は「ボスマン判定以降、世界ルールとJルールが違ったため、FIFAからは何度か指摘を受けている。これからアジア枠も新設されるわけで、Jのルールだけでは問題が発生する可能性もある」と説明した。例えば、アジア枠で韓国や中国から選手を獲得する際に、契約満了選手に対して国際ルールなら移籍金なしで獲得できるが、Jルールなら移籍金が必要なため、トラブルが発生することも考えられる。
昨季終了後、契約期間が満了していた浦和MF長谷部、名古屋MF本田、千葉MF水野らが移籍金なしで、海外移籍した。いずれも代表クラスで、国内移籍なら3億円程度の移籍金が発生したはずだ。しかし国際移籍の場合、国際ルールが優先で適応されるため、元所属クラブは移籍金が取れなかった。
国内移籍の活性化は、Jリーガーの年俸アップにつながる可能性がある。選手を拘束するため、長期契約を結ぶことや魅力あるクラブづくりのため、選手の福利厚生も向上されることが考えられる。一方で、選手獲得の競争が激しくなることは必至だ。それがクラブ経営を圧迫することになれば、主力以外の選手の年俸が抑えられ格差が拡大することもあり得る。一長一短ある国内移籍自由化だが、実施は避けられない現実となった。
[2008年8月4日8時33分 紙面から]
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