<J1:浦和0-0大分>◇第24節◇13日◇埼玉

 達也ショック!?

 右太もも筋膜炎で日本代表FW田中達也(25)を欠いた浦和が、大分との上位対決で悔しいスコアレスドローを味わった。1トップ気味の高原を中心にリーグ最少失点(16失点)を誇る大分に迫ったが、その鉄壁守備を崩せなかった。DF闘莉王は「1点を取れれば守り切れる態勢だった。先に点を取れば勝つ試合だったのに」と無念さをにじませた。

 もし田中達がいれば…と感じさせるほど抑え込まれた。高原、FW永井が積極的に相手DFの背後を狙ったが、何度もオフサイドの網に引っかかった。2人とはタイプの違う田中達が大分の守備をかく乱すれば展開も変わっていた可能性は高い。GK都築が「フィニッシュ以外は組織的にできた」と言えば、MF平川も「あとは得点だけでした」。田中達を欠いた影響を示唆する選手も少なくなかった。

 攻撃の突破口が見えない展開に、エンゲルス監督もドロー狙いのカードを切った。後半27分、本人の怒りをよそに故障明けのポンテをベンチに下げ「守備に安定力がある」山田暢を投入して守備を固めた。DF堀之内は「負けないことも大事」と前向きだったが、アジア・チャンピオンズリーグを含めた過密日程の中、田中達不在の影響が出てきそうな気配だった。